睡眠に良い影響のある栄養素を取り入れよう
どんな栄養素が睡眠に良いの?
睡眠を促進し質の高い睡眠を得るためには、以下のような食事がお勧めです。
これらの食品には睡眠を改善するための栄養素が含まれています。
トリプトファン
トリプトファンはセロトニンとメラトニンという睡眠を促進するホルモンの前駆体となります。
トリプトファンを含む食品
・豆腐、納豆、味噌、しょうゆなどの大豆製品や豆類
・アーモンド、カシューナッツなどのナッツ類
・米、小麦、お麩、そばなどの穀類
・チーズ・牛乳・ヨーグルトなどの乳製品
・あおさ、ひじき、わかめ、海苔などの海藻類
ほかにもバナナ、鴨肉、鶏肉、エビ、カニなどにトリプトファンが豊富に含まれます。
マグネシウム
マグネシウムはストレスの軽減、リラックス効果の促進など睡眠を改善するために十分なマグネシウムを摂取することが重要です。
特に精製されていない穀物にはマグネシウムが豊富に含まれています。
マグネシウムを含む食品
・豆腐、納豆、きなこなどの大豆製品や豆類
・パンプキンシード、ひまわりの種、アーモンドなどのナッツ類
・キヌア、そば、きび、全粒粉、玄米などの穀類
・あおさ、ひじき、わかめ、海苔などの海藻類
・乾燥キクラゲ、干ししいたけなどのきのこ類
切り干し大根は特に豊富で、ほかにもほうれん草、枝豆、エビ、アサリ、アボカド、バナナなどにマグネシウムが豊富に含まれます。
メラトニン
私たちが眠っている間には、睡眠ホルモンの「メラトニン」が働いています。
メラトニンは「眠りを誘うホルモン」ホルモンとも言われる自然な睡眠ホルモンで、睡眠を調整するのに役立ち、かつ強い抗酸化力を持っています。
メラトニンが分泌し始めるのは朝起きてから約15時間後といわれていて、就寝1〜2時間前から上昇します。
メラトニンの分泌が増えると副交感神経が優位になり、呼吸や脈拍が安定しやすく深い眠りへ導きやすくなるため、深部体温も下がりやすくなり、自然な眠気が誘発されます。
ただし、メラトニンは光の影響を受けやすくいので、照明をつけたまま就寝したり、スマホやテレビを直前まで見ていたりすると、メラトニンの分泌が抑えられて体内時計の調節が崩れる原因となってしまいます。
メラトニンを含む食品
・白菜、キャベツ、ケール、トマトなどの葉菜類や果菜類
・さくらんぼ、バナナなどの果実類
・米、小麦などの穀類
ビタミンB6
ビタミンB6は免疫機能の正常な働きを維持したり、皮膚の抵抗力のを強くしたり、赤血球のヘモグロビンの合成するなどの作用があり、トリプトファンをセロトニンに変換するのに必要な栄養素です。
また、肝臓に脂肪が蓄積するのを防いでくれるので、肝脂肪の予防にも働きかけます。
ビタミンB6を含む食品
マグロ、カツオ、サーモンなどの赤みの魚介類
牛肉や豚肉(主に赤身部分)、鶏肉などの肉類
ほうれん草、ブロッコリー、バナナ、アボカドなどの野菜類や果物類
カルシウム
カルシウムは体重の1~2%含まれており、生体内に最も多く存在するミネラルです。
骨や歯の主要な構成成分になるほかにも、細胞の分裂や分化、筋肉収縮、神経興奮の抑制、血液凝固作用促進など、筋肉をリラックスさせて、神経伝達を促進するのにも役立ちます。
カルシウムを含む食品
・豆腐、納豆などの大豆製品や豆類
・チーズ・牛乳・ヨーグルトなどの乳製品
・小松菜、モロヘイヤ、菜の花、チンゲン菜、大根の葉、切り干し大根、パセリなどの野菜類
特に旬の野菜は栄養価も高いので、より積極的に取り入れるのがおすすめです。
さいごに
これらの食品をバランスよく食事に取り入れることで、睡眠を改善する助けになるでしょう。
ただし、個々の体質や健康状態に合わせて摂取量を調整することが重要です。
必要に応じて、医師や栄養士と相談してください。